在来工法とは

古くから日本で受け継がれてきた木造建築技術を、時代の変化とともに改良しながら発展させてきた建築方法です。「木造軸組工法」とも呼ばれ、日本の一般的な木造住宅のうち半数以上が、この在来工法によって建てられています。その特徴をツーバイフォー(2×4)工法と比較してみましょう。

在来工法

ツーバイフォー

柱と壁で支える構造が複雑で、高度な技術が必要。比較的長期間の工事が必要

壁で支える構造がシンプルで規格化されているため、短期間で建築可能

柱と梁で建物の骨組みを作るため、間取りや外観などの自由度が高い

壁が全体で柱や梁の役割を果たすため、窓やドアを大きくとることが難しい

間取りが自由にできるため、リフォームが柔軟

部屋数を増やす、また、減らすことができない

在来工法による工事の流れ

コンクリート基礎の設置
バリを丁寧にとる
防アリ処理
基礎に固定するための準備
水平を確認
10.5cmの根太の設置
5cm厚の断熱材を挿入
高気密シートの被覆
合板を密着させながら敷き詰める
柱・梁材の搬入と金具の取り付け
柱建て
柱・梁組み
柱の垂直を計測し、ゆがみがあれば一本ごとに修正
1階の固定
強度を高めるための金具の設置
2階屋根の小屋組み
垂木の設置と屋根材の搬入
14mm厚の屋根材の設置
筋交いの設置
間柱の取り付け
破風板の設置
防水シートで被覆
2重サッシ窓の取り付け。北側には3重サッシを使用することがある
壁への防水シート被覆。特にサッシ周りを厳重に行う
家一棟を一台で冷暖房する全館空調熱交換システム機械の配管。換気システムも併設
防錆に優れたガルバニュウム鋼板屋根の設置
天井には24cm厚の断熱材を設置
ユニットバスの搬入
軒天井の設置
天井下地の設置
断熱シートを天井にはり、断熱材の吹き込み(ブローイング)の準備
1階の天井下地
外壁工事終了
壁のクロス下地。下地の下に合板をはることで強度や断熱性能が高まり、乾燥からくるクロスの裂けが防げる
厚さ15mmの無垢材を使用したフロア板張り
窓枠は、日差しや湿気で劣化する恐れのある化粧板を使わずに、無垢の一枚板を使用する
気仙大工の技術を活かした竿縁天井(さおぶちてんじょう)
精工に処理した長押の設置
押入れへ桐材の設置。桐材は湿気を調整し、においも吸収する
壁クロス下地張り
システム・キッチン棚の設置
キッチン・シンクの設置
玄関のタイル張り
天井クロス張り
電気設備設置・配線工事
システムキッチン仕上げ
リビング壁のクロス仕上げ
和室ふすま設置
和室神棚と押入れの仕上げ。桐材による壁仕上げ
和室の雪見障子仕上げ
2階壁クロス仕上げ
階段クロス仕上げ
水回り設備設置
犬走設置準備
外構・スロープの設置
外構・駐車場の設置
フェンス設置
完成外観